宮崎が危機に瀕しているというのは、今回の官製談合事件に限った話ではありません。災害による甚大な被害、高齢化による過疎化、若年人口の減少、医療・年金・教育危機など、今まさに取り組まなければならない様々な問題があるのです。
更に、陸路・空路・海路などの交通・流通アクセス、情報通信のインフラやシステム普及が他県より劣る宮崎は、全国から取り残され、陸の孤島と化してしまっています。その証拠に、九州の他県には大きな自動車工場や大企業の進出が相継いでいますが、宮崎は出遅れています。加えて、現在の宮崎県の厳しい財政状況などをみると、夕張市の例をみるまでもなく、このままではもしかしたら宮崎は潰れてしまうかもしれません。故郷の宮崎が取り残されていく姿を、私は絶対に見たくありません。
しかし、ここで私は敢えて「宮崎の未来は明るい」と言いたい。30年以上も東京で仕事をしたり勉強したりしていると、中からは見えない宮崎の良さや可能性が見えてくるものです。宮崎には素晴らしい県民力、産業の可能性、資源がある。私はそれを全国、世界と繋げて、新しい宮崎の未来を切り開いていきたい。
私、東国原英夫は宮崎再建・宮崎自立のための具体策を3つの宣言にまとめました。その名も、「東国原英夫マニフェスト」。皆さまと宮崎の未来について本気で徹底的に話し合うためのマニフェストです。
県内を縦貫する東九州自動車道は未完成であり、21世紀の経済社会を牽引する情報通信インフラの整備率などを見ても、ADSLアクセスサービスの世帯普及率が約15%と九州でも最下位という残念な状況にあります。(九州総合通信局資料より)
1 成長の柱の芽生え
しかし宮崎県の状況は危機ばかりではありません。将来の県民の幸せを支える芽も芽吹き始めていると思います。
平成12年、13年と2年連続でマイナス成長を記録した県経済も平成14年には底を離れ、平成15年には実質で2.3%の成長を記録しています(宮崎県民経済計算平成15年度確報より)。この経済成長を支えているのは、生産規模で約4,600億円と県経済の1割以上を占めるに至った製造業と約7,700億円と2割を占めるに至ったサービス業の成長によります(宮崎県民経済計算平成15年度確報より)。サービス業の成長という視点では、ソウルとの直行定期便の開設以来増えつづける外国人観光客の存在を忘れることは出来ません(平成16年度宮崎県観光動向調査より)。
世界の工場に成長した中国経済に外洋に面した港や整備された空港で隣接し、経済が成熟する中で観光熱の高まる韓国・台湾に近い宮崎の地理的優位性を生かし、産業、観光を振興していく。これが県民の将来を支え、また、この恩恵を広く全産業に波及させることで明るい宮崎を作ることが出来ると考えます。
2 県民の目に見える幸せの為に
もちろん経済成長ばかりが幸せではありません。今まさに県民の生活に直接影響を与える教育や医療、福祉という分野にも力を入れていく必要があります。
宮崎にはこれらの分野の現場で活躍する多くのプロフェッショナル達がいます。例えば教育分野であれば1万人近い教員、医療分野であれば2,500人近いお医者さんなどが現場で奮闘してらっしゃいます(平成18年度学校基本調査、平成16年度医師・歯科医・薬剤調査より)。このような方々がより働きやすくなり、県民との距離が縮まり、県民が安心感を持てるような政策を考え、提言していきたいと考えています。
3 有限な財政資源を有効な用途へ
宮崎県の財政規模は平成18年度一般会計予算(当初予算)で約5,900億円です。平成13年度から6年連続マイナス編成で、平成18年度の県債残高は1兆円になろうとしています。
我国は、もう右肩上がりの成長は終わりました。今後、もっともっと減少するかもしれないこの有限な県の財政資源を効率的に活用する事を提案します。
そこで、まずは県の抱える全ての事業を県民の皆様も含めた外部の方々の目にさらし、客観的な目で必要性を判断していく仕組みを作る必要があると考えています。そして、不必要な事業は廃止していくべきだと思います。
ただ、コストカットだけでは将来の成長の目を育てることが出来ず、県民の生活も悪化してしまいます。大胆なコストカットで捻出した財源は財政の健全化に回すだけでなく、将来の成長の芽や県民が今困っていることの解決に回すというバランス感覚のある財政運営が必要です。